ドラマCD「憂鬱な朝4」アフレココメント
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久世暁人役:羽多野渉様(以下、羽多野)
桂木智之役:平川大輔様(以下、平川)
石崎総一郎役:前野智昭様(以下、前野)
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収録お疲れ様でした!
――――2枚組でボリュームたっぷりでしたが、まずは収録の感想をお願いします。
羽多野
収録を終えて、ほっと胸をなで下ろしています。毎回台本を頂いてから本番まで緊張感が半端ないですね、この作品は。普段は使わない言葉が多く出てきて、意味を理解しながら、感情を乗せたり理性で抑え込んだりするわけですが、掛け合いの中で気持ちが乗りすぎると勢いのまま言葉が出てしまって、難しい言葉の咀嚼が追い付かない時があります。台本を読みながら、巻数を重ねるごとに暁人の思慮が深まり、気持ちを勢いだけでぶつけるだけではなくなってきていて、どんどん大人になっているな、と感慨深く思っています。とにかく、収録が無事に終わりほっとしたというのが正直な気持ちですね(笑)。
平川
同じく、終わったという安心感が正直な気持ちです(笑)。この作品は、僕の中で大河ドラマのような特別感があるんですよね。どの作品も誠心誠意向き合わせて頂いているつもりですが、この作品は続きを演じられる嬉しさの反面で、敷居をまたぐのに勇気がいる少し特別な位置づけです。この作品の世界に入るときに、ちゃんと馴染めているのかとすごく恐縮しながら、原作片手に台本に挑んで、本番に備える感じです。なのでその緊張感というか張り詰めたところが、収録を終えた今は、どうやらゴールテープを切れたらしい…とほっとしているところです。後ろは振り返りたくないなというのが、収録直後の正直な感想です(笑)。
前野
前回から4年ぶりの収録ということを聞いて、そんなに年月が経ったのかと驚きました。
自分の中で石崎というキャラクターをしっかり覚えていたので、そんなに間を開けていた感覚がなかったですね。台本を読みながらすんなり役に入れて、嬉しかったです。初期の石崎はわちゃわちゃと子供らしさが目立っていましたが、現在はだいぶ大人になって久世のよき理解者というか親友と言えるようなポジションに落ち着いてきたなと思います。
――――本編後にさらにトークCDでたっぷりお話して頂きました。新しい発見がありましたね…!
羽多野:そうですね! 平川さんのギャップが楽しいトークCDだと思います。
平川:なんで?
羽多野:すごくきれいな家に住んでるイメージがありましたよ?
平川:とんでもない。いろんなところで、片づけられないって話をしてるよ(笑)。
羽多野:本当ですか? 僕のイメージだと、すごく広い真っ白な城みたいな部屋の中で猫をなでている感じです。
平川:バカ言いなさいな(笑)。もうほんとにね、大変です。全然片づけられない男です。
羽多野:いやいや、モノを大事にできる人ってことですよね、素晴らしいことです。
平川:そう言っていただけるとありがたいです。本当、ずっと同じ服着てるんですよね。
羽多野:僕もそれは一緒です。
一同笑
羽多野:僕自身、捨てられないと言えば新人の時の台本です。1冊も捨てられなくて、全部実家で保管してましたが、置き場もなくなってきて母親に怒られました(笑)。
――――トークCDの中で、原作本を読むかどうかについて話されていましたね。
羽多野:平川さんは時間をかけて落とし込んでいるので、いつもすごいなって思います
平川:いや、本当にいつもいっぱいいっぱいです。
羽多野:同じく僕も、いっぱいいっぱいです。
一同笑
羽多野:僕は原作本を読んでしまうと、絵に声を当てがちなので、ドラマCDとして楽しめるように、現場で原作を読むようにしています。文字から創り上げて、現場で答え合わせのような感じです。
平川:それは、本当にすごい。僕は臆病なので、原作と台本を両方チェックしちゃうんだよね。
羽多野:チェック方法もいろいろありますから。
平川:そうだね。
羽多野:ただ、この作品はチェック箇所が本当に多いです。
一同笑
羽多野:トークCDはとにかく平川さんのギャップを楽しんでいただいて、平川さんのお部屋を想像しながら聞くと楽しめると思います(笑)。あと、平川さんの譲れないものとはなにか、ぜひ確認してください。
平川:基本的に譲れないものはないのですが、そういえば1個…と思いついたものに対して、熱く語ってしまいました(笑)。え?と思われる内容かもしれませんが、羽多野君がきれいにまとめてくれてますので、ぜひ笑って聞いていただけたら嬉しいです。
―――発売に向けてメッセージをお願いします。
羽多野:この作品を演じさせて頂くたびに、掛け合いの相手が平川さんで良かったなと思います。
このジャンル(BL)で初めてメインの受け役を担当させて頂いた時の相手が平川さんだったんです。はじめてを捧げた相手なので、こうやってご一緒させて頂くと、「ここまでできるようになりました!」と発表するような気分になるんです、僕が勝手に感じていることなんですが(笑)。この作品の場合、キャラクターの立ち位置も互いに成長していき変化します。物語の最後に大一番がありますが、正直気持ちよかったです(笑)。当たり前のことですが、互いにどんな動きをしているのか、音声だけで感じ取りながら表現していくわけです。その中で、平川さんが全部受け止めてくれるので、こうしたいなと思ったものに対して、すべて受け止めてアドリブを返して下さるのが、すごく印象に残りました。「平川先生、どうですか!」という気持ちで演じていました。平川さんは本当にすごくて、今までの経験を駆使して表現しても、全部受け止めて下さるです。ぜひ皆様もご堪能いただければ嬉しいですね。シリーズを通して聞いていただければ、僕自身の成長も詰め込まれていますので、キャラクターの成長や、物語の展開と共に楽しんでいただければ幸いです。とにかく、今回の収録もすごく面白くて、やりがいがありました。ありがとうございました!
平川:大変光栄なお言葉を賜りましてありがとうございます。ただ本当、何をおっしゃいますかね。もう僕には羽多野君の背中も見えない。
羽多野:何をおっしゃいますか。
一同笑
平川:とにかく、羽多野君はすごく勉強家で、台本に対してとても丁寧にお芝居をしてくださる方です。僕はその台本に書かれている動きを追いかけながら、羽多野君のセリフやアドリブを聞いていれば、今はこのページのここだなということがつぶさに理解できます。つまりは、羽多野君が非常に床上手でいらっしゃる、ということですね(笑)。
羽多野:これ文字で見ると、危ないやつですね(笑)。
一同笑
平川:安心して、羽多野君に素直に身を委ねさせて頂いているだけでございます。そのシーンもありつつこの作品は、やはりいろんなことに縛られているキャラクターたちがもがいている姿を描いています。重厚なお話を音声化させて頂いているので、聴いてくださる中でだんだん息苦しくさせているかもしれないと思う瞬間もあります。しかし演じ手としては、その息苦しさを感じて頂きたいなと思いながら、収録に挑ませて頂いています。とても生きにくかった時代に生き方が下手くそな青年たちが、さまざまな波に翻弄されながらそれに立ち向かっていく物語をぜひ聴いていただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。
前野:憂鬱な朝ドラマCD第4巻、今回は2枚組です。
久しぶりに皆様の前に帰ってくることができました。皆様の応援があってこその続編です。「愛しさと、切なさと、もどかしさ」が詰まるこの2人の関係がどこに着地するのか、僕自身も気になっています。ぜひ引き続き、原作ともども、ドラマCDの応援もよろしくお願いします!
―――――ありがとうございました!
ドラマCD第4弾は、【6月23日】発売予定です♪
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